人は誰かに憧れる気持ちから努力を重ね、強くなる。

人は誰かに憧れる気持ちから努力を重ね、強くなる。

2023年に44本のホームランを打ち、日本人初となるアメリカンリーグの本塁打王獲得した大谷翔平選手。アメリカに渡ってからの6年間、数々の記録を作り、記憶にも新しい2023年のWBCにて侍ジャパンを世界一に導くなど、これまでのメジャーリーグの常識をも覆す活躍をしています。

アメリカにて密着取材をする著者(斎藤 庸裕氏)が、大谷選手に密着するなかで耳にした、言葉の数々を拾い上げ著者の推測も交えながら記録してまとめたのが本書『大谷翔平語録、宝島社、斎藤 庸裕著』。

大谷選手はインタビューに対してユーモアを混ぜながら楽し気に受け答えをする一方で、記者が欲しいがるコメントとは裏腹に冷静すぎるほどに淡白な言葉しか口にしない場面も多々あり「○○だと思いますね…。」「一日一日頑張るだけです。」「今日良かっただけで決して最高ではありません。」など、明日のことは明日になってみないとわからない…とでも言うように、常に今日のことよりも、明日のことを見据えて話をしているような印象を受けるシーンがよくある。

密着している著者だからこそわかる空気感や、実際に大谷選手が何を考えどう物事を捉えているのかなど、あくまでも予測と想像でしかない見解も混ざってはいるが、改めて大谷選手の凄さを実感することができるでしょう。

 

こんな人におすすめ!

  • 子どもが野球をしている親御さん
  • 人生において大谷選手のマインドセットから何かを得たいと思う人
  • 大谷翔平から何かを得たいと思う人



目先の結果にフォーカスしない

5年後、10年後をしっかりと見てトレーニングしていこうと思っているので、長期的なスパンでよくなっていけばいい

プロ野球選手の世界では決まってスランプと呼ばれる時期が、現役時代に数回やってくると言われている。勿論、大谷選手であっても、調子が良いときもあれば悪いときもある。ただ、悪いから悩むとか苛立つとかプレッシャーを感じるとかではなく、悪い状態から何が良くないのか?という原因を探ることに注力する冷静さは他のプロ野球選手と比べても高いのではないだろうか。

調子が良いときも、ひとつひとつ積み重ねてきた結果として今日調子は良いだけで、誰しも明日はわからない。このように、目指しているゴールが一般的な選手と違っているように感じる。自分が打って打点を稼ぎ打点数を稼いでも、好投で相手の四番を完全に打ち取るほどに投げ抑えても、最終的にチームが勝たなければ意味がない。本書でも、誰よりも「勝ち」にこだわり続ける姿がひと際目立つ。WBCでの活躍を見ていた人であれば理解に容易いだろう。

どう始まるかよりも、どう終わるかが大事

ひとつの試合でも、シーズンでも、WBCでも、始まりよりも終わりが重要であるという意味だと思うが、要は結果が大事という解釈に近しい感覚だろう。良い試合だったとか、今日は3HR打ったとか、そういったことよりも「勝ったか負けたかの方が大事」。人間が死に際に人生を振り返って「良い人生だった」と考えるように、ひとつの終わりという区切りの時点で、良かったと思えるのか、思えないのか。それが何よりも重要なことだと理解しているように感じる。

目標があることで諦めない気持ちが強くなる

こうなりたいと思った目標に対して、やっぱり諦めきれない気持ちがそうさせてくれるのかなと。

目標があることで諦めないで努力ができる。日々の練習でもひとつの大事な試合でも、それは関係のないこと。自分が掲げる理想像に近づきたい、だからこそ厳しいトレーニングも苦痛ではなくなる。

これは、日々仕事をしている人にとっても通じるものがあるのではないでしょうか。結果は大事、だがその過程は楽な方がいい。。。ついそう考えてしまいそうなことがあるけれど、叶えたい夢や目標のためにその過程は必要なことであると、自分がきちんと理解していればやるべきことは決まってくる

その努力を続けれらるかどうかが、大谷選手のような世界的に活躍する異次元の魅力だろう。我々に置き換えて考えてみれば、掲げる目標に対してやるべきことをやっているか?ということに尽きる。

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